新しい会社へ転職したにもかかわらず、
転職したけど、うまくいかない…
転職したのは失敗だったのかな…
このような後悔の気持ちで、うつになってしまうことは、とくに珍しいことではありません。
じつは筆者も、転職後にうつ状態になって、心のバランスを崩してしまった経験があります。
うつ状態のときは、仕事だけではなく、趣味のことにすらやる気がなくなってしまい、次の転職を考える余裕もありませんでした…
転職したことを後悔していても何も始まりません。
あまりに考え込みすぎて、うつ病になっては意味がありませんので、早めに解決方法を見つけるか、次のステップへの準備を進めておきましょう。
この記事では、転職したことを後悔して悩んでいる方に向けて、悩みすぎてうつになってしまう前に、考えておいてほしいことを解説しています。
筆者の体験談も交えながらお話していますので、ぜひあなたの悩みを解決するヒントにしてください。
転職に失敗して後悔したときに、考えられる2つの選択肢とは
転職をしたあとに、
- なかなか会社に馴染めない
- 思っていた環境と違う
このように感じることは少なくありません。
どうひいき目に考えても、
この転職は失敗だったかもしれない…
このような後悔の念に苦しむことがあるのです。
周りが楽しそうに仕事をしていたとしても、あなたが快適に仕事をできないのなら、その転職は失敗だったのかもしれません。
転職が失敗だったと後悔したときに、考えられる選択肢は、大きく分けると以下の2つがあります。
いまの職場でなんとか頑張る
ひとつ目の選択肢は、
この会社でガマンして、何とかうまくやれるように頑張ろう!
上記のように考えることです。
この考えは普通のことですし、とくに転職して間もなければ、「何とか頑張ろう」と考える方が大多数でしょう。
そうやって頑張ることで、時間とともに慣れてきて、悩みが解決されるのであれば、それに越したことはありません。
しかし、時間がたてばたつほど、
頑張ってもどうにもならないかもしれない…
ということがわかってしまう場合もあります。
なんともならないことが分かっているのに、
我慢してずるずると居続けてしまう
このような選択をしてしまうと、より大きな後悔として返ってくることもあり得るのです。
失敗したので、次の転職を考える
もうひとつの選択肢は、失敗だと思ったら、すぐに次の転職を考えることです。
社会人としての経験値が十分にある方であれば、入社してしばらくすれば、
この会社がどういう会社なのか?
ということは理解できるはずですし、3ヶ月もあれば、失敗だったかどうかの判断はつくでしょう。
筆者の経験でいうと、「失敗だった」と思った転職先は、結局は辞めてしまいました。
1年ほどガマンしたこともありますが、後から考えると、
時間の無駄だったな…
このように思わざるを得ない結果だったのです。
我慢するということは、日本では「美徳のひとつ」と考えられがちですが、我慢しすぎてうつ病になっては意味がありません。
あとで「時間の無駄だった」と後悔するくらいなら、さっさと次の転職を考えた方が建設的といえるでしょう。
転職してうつになってしまった私の体験談
筆者にも、転職してうつになって、心のバランスを崩してしまった経験があります。
しかも筆者の場合は、その転職を失敗だと思っていませんでした。
それでも、うつになってしまったのです…
入社して早々に、責任者が突然の解雇
筆者は40代のころに、新規事業に参入するために新しく立ち上げた事業部へ、営業責任者として転職しました。
新規に立ち上げた事業部ですから、「事業部の全員が転職者」という会社だったのです。
しかし、事実上の全責任者である事業部長が、入社して早々に、突然の解雇をされてしまいます。
この事業部長はかなりいい加減な人物で、営業内容についての意思疎通が、経営陣とまったく取れていなかったのです。
実際に、かなり無謀な営業戦略を立てていました。
そして営業部長が解雇されたことで、
不備な営業戦略における責任が、すべて自分の肩にのしかかる
という事態になってしまったのです…
営業というのは、明確に数字で結果が示される部署ですから、経営陣に責められることが多くなってしまいました。
いきなりのしかかる責任が、仕事の大きなストレスに…
入社するときの話では、
部員のほとんどが経験者ですよ!
という触れ込みだったのですが、実際には畑違いの経験者や業界知識の少ない人がほとんどでした。
業界の知識は、筆者がいちばん持っている状態だったのです。
しかも、これが裏目に出てしまいます。
まだ入社したばかりの新人なのに、わからないことは何でも筆者に聞いてくる状態となり、それがうまくいかないと、すべて筆者の責任にされてしまうことに…
あとから補足情報を出すと、
後出しでものを言うな!
と非難されてしまう始末です。
筆者からすると、
- わからないことを教えてあげたのに、うまくいかないと責任を押しつけられる
- 業界の知識や常識がないので、教えてあげないと、とんでもない常識外れのことをやろうとする
上記のような状態が続いて、かなりのストレスを感じていました。
そのうち筆者は体に震えが起こるようになり、心療内科に電話相談をする状況になってしまったのです。
新しい上司からのパワハラ
しばらくすると、新しい事業部長が決まりました。
新しい部長は、とにかくマウントを取るのが好きな人で、筆者の話にことごとく反対して非難してくるのです。
しまいには、
- 自分だけ毎日のタイムスケジュールを提出するように強制される
- ミーティングでも常に難癖をつけてくる
このような状態で仕事をすることになり、まともな反論ができない精神状態に追い詰められてしまいました。
そして、あまりの体調の悪さに医者にかかったところ、うつ病と診断されたのです。
転職を後悔していなくても、うつ病になってしまうこともある
筆者はうつ病になってしまったものの、当時は転職自体を失敗だとは思っておらず、転職したことを後悔もしていませんでした。
転職はうまくいかなかったですが、いろいろな経験値が得られましたし、
自分の実力に過信があったのかもしれない…
このように反省しています。
ただ、もしあなたが「転職に失敗した」と後悔しているのなら、メンタルにより大きなダメージを受けてしまう可能性もあります。
後悔の念でうつになってしまうくらいなら、次の転職を積極的に考えるべきなのかもしれません。
転職の後悔で悩んだときに、考えておきたいこと
うつになってしまうと、何ごとにもやる気がなくなり、動けなくなってしまいます。
仕事でもプライベートでも、好きな趣味でさえもやる気が出ないのです。
「なってからでは遅い」ということを覚えておいてください。
うつ病になる前に転職活動を始めよう
転職で失敗したとしても、後悔したり反省する必要はありません。
転職というのは、正直やってみなければわからないものです。
ですから、考えすぎてうつになる前に、行動を起こすか、あるいは準備をしておきましょう。
備えあれば患いなしです。
違和感を感じたら、病院を受診しよう
「うつ」という症状は、自分では気が付きにくかったり、認めたくなかったりします。
古い考え方の人だと、
うつは精神病なので、診断されたくない…
うつ病と診断されるなんて怖い…
このような方もいるかもしれません。
ですが今では、うつになる人はいくらでもいますし、特殊な病気でもありません。
ただの病気ですから、頭や体や心になにか違和感を感じたら、いちどお医者さんに診てもらうことをおすすめします。
▼うつ病のおもな症状▼
うつは心の病というよりも、脳の病気だと筆者は思っています。
頭の肝機能障害みたいなもので、機能が弱っていたり、ふだん通りに機能しなかったりするのです。
診断の結果、うつでなければ健康で何よりですし、うつだったら早めに治療するに越したことはありません。
すべてが投薬で改善しないかもしれませんが、薬が合えばかなり楽になることもあります。
いずれにしても、なにかしらの解決に向かうでしょう。
自分の環境を変えられるのは自分だけ
うつ状態から脱出するには、
うつになった環境を変えること
これがひとつの方法です。
だからといって、周りの環境を変えるのは至難の業ですし、変えられるとしても時間がかかります。
ですから、転職で後悔してうつになりそうな時には、仕事の環境を変えるのが有効な方法といえるでしょう。
ただ、転職するにしても、望んですぐに望みどおりの転職先があるわけではありません。
うつ状態のときは、動けなくなったりやる気がなくなってしまいます。
そうなってしまう前に、転職の準備や転職状況のチェックだけでもしておきましょう。
どうしようもないときは、「退職代行」もひとつの方法
基本的には、責任をもって退職の手続きを進めるべきですが、
- 上司に相談しても拒否されてしまう
- 周りの反応が怖くて言い出せない
- 精神的に辛いのですぐ辞めたい
上記のように、どうしようもないというケースであれば、退職代行サービスを利用するのもひとつの方法です。
退職代行を利用するメリットとは?
退職代行とは、労働者本人の代わりに弁護士や代行業者が、会社へ退職の意思を伝えるサービスのこと。
退職代行を利用することで、
- 精神的な負担を減らせる
- 即日退職できる
- 正当な権利を行使できる
上記のようなメリットがあります。
精神的な負担を減らせる
自力で退職を進める場合には、上司や同僚への報告、業務の引き継ぎなど、さまざまな手続きが必要です。
退職理由に関して、周りからの理解が得られそうにない場合は、
- 強い引き留めにあう
- 嫌がらせを受ける
このようなリスクもあるでしょう。
しかし、退職代行を利用すれば、労働者本人は会社と直接やりとりをする必要がありません。
代行業者が手続きを淡々と進めるだけになるので、精神的な負担を大幅に軽減できるでしょう。
即日退職できる
即日退職できるのも、退職代行を利用するメリットの一つです。
本来、民法上では、
ということが定められています。
民法第627条
出典:Wikibooks
1.当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
しかし、実際には、
繁忙期は避けてほしい
後任が決まるまで待ってほしい
このような会社都合の理由で、退職日が先延ばしにされてしまうことも少なくありません。
退職代行を使う場合は、退職までに必要な2週間の期間を有休消化や欠勤扱いとすることで、
退職代行が会社に連絡した日から会社に出社しない
という対応が可能になります。
ハラスメントを受けている場合や、体調が悪化している場合など、
1日でも早く会社を辞めたい…
という場合には、心強い味方になってくれるでしょう。
正当な権利を行使できる
最近では、弁護士や労働組合が退職代行サービスに乗り出すケースも増えているので、
- 残業代の未払いがある
- 有休消化を拒まれる
といった労働問題に対しても、代理人として責任をもって対応してもらえます。
退職代行を依頼すると費用が発生しますが、初回相談は無料です。
会社側への交渉ごとがある場合も、対応可能かいちど相談してみることをおすすめします。
- 【安さで選ぶなら】退職代行EXIT
民間企業が運営。業界のパイオニアが最安値に挑戦中。リピート割がお得。20,000円(追加料金なし) - 【会社と交渉したい】退職代行SARABA
労働組合が運営。24時間365日いつでも相談OK。即日の退職連絡も可能。24,000円(追加料金なし) - 【弁護士に任せたい】
弁護士法人みやび
弁護士法人が運営。弁護士退職代行の老舗。会社との交渉や請求、万一の訴訟対応もOK。55,000円~
退職代行を使っても大丈夫?
そうはいっても、「退職代行」と聞くと、
会社の同意がないまま、無理やり辞めていいのだろうか…
と思う人もいるかもしれませんね。
そもそも退職は、労働者に対して法律で認められている権利です。
何らかの理由で辞めにくいという場合は、
退職を阻害している会社側の対応に問題がある
という場合が多いのではないでしょうか?
退職代行を利用することに、負い目を感じる必要はありません。
今では、
- 利用者の58%が30代以上、40代以上の割合は28%
- 40代でも34.8%の人が、退職代行の利用を検討
上記のような調査データもあるくらい、年齢や会社規模を問わず、退職代行は幅広く利用されています。
当サイトでも、実際に利用した人たちの体験談を数多く紹介しています。詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
療養のための退職なら、社会保険給付金でお金の不安をカバーできる
心身が不調で限界を感じていて、本当は退職してしばらく療養したいのに、
退職後の生活費が不安だから続けるしかない…
このような思いで、我慢して仕事を続けていませんか?
もしそうであれば、無理を続ける必要はありません。
社会保険給付金(傷病手当金・失業保険)を活用すれば、
お金の心配をすることなく、しっかり療養してから仕事探しができる
という期間を確保することができます。
傷病手当金と失業保険を組み合わせれば、給付金を最長28ヶ月間もらえる
心身が不調で退職した場合に、療養しながらもらえる給付金は以下の2つです。
- 傷病手当金:
健康保険制度の給付金。給与の2/3程度の金額が最長18ヶ月支給される - 失業手当:
正式名称は「雇用保険の基本手当」。失業保険とも呼ばれる。 給与の50~80%の金額が3~10ヶ月支給される。
退職後に支給されるお金といえば、失業保険をイメージする人が多いでしょう。
「傷病手当金」については、
休職中に利用する制度なのでは?
このように思っている方がいるかもしれませんね。
しかし、一定の条件をクリアすれば、傷病手当金は退職後でも受給可能です。
事前に手続きしておくことで、傷病手当の受給期間(18ヶ月)が終了した後に、失業保険も受給できます。
公的制度で支給される給付金ですから、誰でも受給申請できますが、
- わかりにくさや手続きの煩わしさがあるので、あまり利用されていない
という実情も…
社会保険給付金の利用については、以下の記事で制度や申請手続きについて解説していますので、詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。
自分で手続きするのが不安なら、申請サポートを利用しよう
ここまでお話ししてきたように、社会保険給付金の申請手続きには、少しわかりにくい面もあります。
とくに退職の話が出ているような状況では、会社側の積極的なサポートも期待できないかもしれません。
心身が辛くて、自分であれこれ手続きできるような状態じゃない…
ちゃんと手続きができるのかな…
もしこのような不安があるのなら、社会保険給付金の申請サポートの利用がおすすめです。
社会保険給付金サポートを利用することで、以下のようなメリットを得ることができます。
- 自身の状況や退職後の予定などを聞き取りしたうえで、適切な対応方法を調査してもらえる
- ヒアリング内容にもとづいて、細かな申請条件やスケジュール、手順などをわかりやすくアドバイスしてもらえる
- 音声通話やチャット、対面相談で心配ごとに無制限で相談に乗ってもらえる
専任のコンシェルジュによる万全のサポートが受けられるので、不安な気持ちを解消できるのはもちろん、より確実に受給手続きを進められるはずです。(受給決定率97%)
サポートを利用するには費用がかかりますが、受給できない場合の全額返金保証もついています。
ゆっくり休みたいけど、退職後の生活費が不安だ…
という方は、サポートの利用を検討してみましょう。
聞き慣れないサービスですが、利用しても大丈夫なのか、以下の記事で徹底検証しています。
詳しく知りたい方は、こちらをご確認ください。
まとめ:後悔でうつになる前に、次の転職も視野に入れよう
転職してもうまくいかず、後悔することもあるかもしれません。
しかし、後悔や反省をするだけでは、あまり役に立つことはないですから、次のステップに進むことを考えた方が得策でしょう。
あまり考えすぎると、うつになってしまうこともあります。
もし、仕事が原因でうつ症状になってしまったら、
まずは自分の仕事環境を変える
ということが、うつからの脱出に有効な方法です。
転職で後悔している場合は、次の転職も視野に入れてみましょう。
仕事はこの会社だけじゃない
このように考えたり、次のステップが見えてくるだけでも、心理状態が変わることもあるのです。