退職代行を利用して、早く会社を辞めたいと考えているけど、
退職代行を使って、退職に失敗したらどうしよう…
退職代行を利用しても、トラブルになるケースはあるのかな?
このような不安を抱えていませんか?
本当にスムーズに退職できるのか、気になるところですよね。
じつは筆者も、5年以上管理職として勤めていた会社を、退職代行サービスを利用して退職した経験があります。
トラブルになりそうな事案はいくつかあったのですが、代行業者の方に適切な対応をしていただき、スムーズに退職することができました。
退職代行でトラブル・失敗を回避するには、
退職代行業者選びで間違えないこと
上記がすべてといっても過言ではありません。
退職代行業者の選び方のポイントを押さえて、自分のニーズに合うサービスを利用すれば、トラブルなくスムーズに退職できるはずです。
この記事では、退職代行を使ったときにどのようなトラブルが起きるのか、実際の事例を交えながら解説しています。
業者選びで失敗しないためのポイントもご紹介しているので、退職代行の利用を検討している方はぜひ参考にしてください。
退職代行の業者が原因で、トラブルになるケースは多い
退職代行を利用したときのトラブルは、退職代行業者が原因で起こることが多いです。
ですから、どういう場合にトラブルになるのかを理解したうえで、
自分にとって最適な退職代行サービスを選ぶ
ということが重要となります。
具体的にどのようなトラブルが起こりうるのか、詳しく見ていきましょう。
会社と交渉できない業者に依頼すると、退職の条件で損をする
退職代行サービスとは、退職を希望する本人に依頼された第三者が、
というサービスです。
「やりとりの代行」だけにとどまるのであれば、どの代行サービスに依頼しても、違法となることはないので問題ありません。
しかし、法的な根拠にもとづいて、会社側とさまざまな「交渉」を行う場合には、
代行業者の行為が「非弁行為」に該当しないか?
という点に注意が必要です。
非弁行為とは、弁護士以外の者が報酬を得る目的で法律事務をおこなうことで、弁護士法第72条で禁止されています。
非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
出典:弁護士法第72条
たとえば、以下のような行為は、非弁行為に該当する可能性があるため、民間企業の代行業者では対応できません。
- 退職日の調整
- 退職金の交渉
- 有給休暇の消化に関する交渉
- 未払いの給与に関する交渉
自分自身では、
会社との交渉がうまく進められない…
という思いがあるからこそ、退職代行へ依頼することを考えている人もいるでしょう。
にもかかわらず、会社との交渉ごとができないのであれば、退職代行を利用する意味がありませんよね……
退職金を減らされたり、未払いの給与が受け取れなかったりすると、退職後の生活設計にも大きな影響が出てしまいます。
不利な条件で退職することがないように、
会社側と交渉ができる代行業者なのか?
ということは、しっかり確認しておきましょう。
損害賠償請求や懲戒解雇などのトラブルに対処してもらえない
退職代行を使って会社に退職を申し出た際に、
いま辞めたら損害賠償を請求するぞ!
退職代行を利用したら、懲戒解雇処分にします
このようなことを言われるケースがあります。
しかし、「あなたが退職すると会社に損害が発生する」というのは、
- 引き継ぎを拒否する
- 突然音信不通になる
- 会社に伝えておくべき事項を故意に隠す
上記のようなことでもない限り、因果関係を立証するのは難しいでしょう。
ですから、退職代行を使って辞めるからといって、会社が損害賠償請求をしたとしても、認められるケースはほとんどありません。
また、客観的かつ合理的な理由がない場合は、懲戒解雇は無効となります。
(懲戒)第十五条
使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。
出典:e-Gov「労働契約法」
退職代行を利用したからといって、懲戒解雇に値する十分な理由とはいえないのです。
会社側が、損害賠償請求や懲戒解雇をちらつかせる場合は、
退職を思いとどまらせるための、「嫌がらせ」や「脅し文句」である
このように考えてよいでしょう。
ただ、実際に訴えられる可能性もゼロではありません。
弁護士以外の退職代行サービスでは、訴訟には対応できないため、会社からの圧力に負けてしまい、
会社側の理不尽な主張を受け入れざるを得なかった…
このような結果になってしまう恐れがあります。
業者の対応が悪いと、会社とのやりとりでトラブルが発生する
退職代行を利用する人は、
もう会社と直接やりとりしたくない…
このような気持ちになっている方が多いでしょう。
しかし、退職代行業者の対応がイマイチだと、会社側とトラブルになった際に、
私どもでは対応できません…
と言われてしまって、結果的に自分で会社とやりとりをする事態になりかねません。
実際にネット上では、そういったトラブルのケースも見かけます。
退職代行使ったけど結局自分で事務所行った意味、
— mari (@mari0623hkS) July 4, 2019
あれお金の無駄だったー
もう終わった事だからいいけど
こちらの方は退職代行サービスを使いながらも、結局は自分で会社に出社することになったようです。
事情については詳しく書かれていませんが、
退職代行はお金の無駄だった…
と後悔しているので、おそらく退職代行業者がお手上げになってしまったのでしょう。
業者の対応に、以下のような懸念がある場合は、無用なトラブルを招きかねませんので注意が必要です。
- 退職の連絡しかしてもらえない
- 依頼者からの連絡事項を会社に伝えない
- 会社からの連絡事項を依頼者に伝えない
追加料金が必要になるケースもあり
退職代行業者のなかには、サービスメニューを細かく分けて、料金プランを設定しているところがあります。
- 退職の意向を伝える
- 残業代の請求をする
- 退職に関する書類手続きを代行する
- 有給休暇の交渉をする
- 退職金の交渉をする
上記の対応が、すべて別料金で設定されている場合には、最終的に請求される金額はかなり高額になる可能性も……
せっかくうまく退職できたとしても、費用がかかりすぎてしまえば、
退職代行を利用しないほうがよかったかも…
と後悔する結果になってしまいかねません。
詐欺まがいの行為をする業者もある
退職代行サービスの事業を始めるのに、特別な資格は必要ありません。
そのため、多くの民間企業が参入しています。
なかには、詐欺まがいの行為をしている業者もあるため、
本当に信頼できる業者なのかな…
ということを見極めなければなりません。
たとえば、以下のようなトラブル事例があります。
- 代金を先払いしたら、急に連絡が取れなくなる
- 退職手続き完了後に、法外な報酬を請求される
退職代行サービスの相場は2〜5万円です。
相場より大幅に安い値段の業者や、運営元がはっきりしないサービスは、詐欺などのトラブルに巻き込まれる可能性があるので注意しましょう。
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会社側の対応が原因でトラブルになるケースも
退職代行を利用しても、会社側の問題でトラブルになるケースもあります。
事前にトラブルになる原因を把握しておき、適切に対処できるのか、代行業者に確認しておきましょう。
退職代行を使われたと反発して、業者の交渉に応じない
退職代行の認知度が高まるにつれて、退職代行への対策を講じる企業が増えてきています。
民間の退職代行業者に対して、非弁行為になることを指摘して、
それは違法な行為だから応じられません!
といって退職手続きに応じない、「退職代行封じ」をするケースもあるようです。
なかには、
うちの会社では、退職代行の利用は就業規則で禁止にしている!
このようなあからさまな対策をしている会社も……
え、知ってた?「退職代行での退職禁止」を就業規則に明記する企業が増えてること。確かに社員自身に問題がある場合もある。でもまず会社は、就業規則を見直すより「退職代行を使わないと辞められない社内環境」に目を向けた方がよくない?
— 川畑翔太郎|UZUZ(ウズウズ)専務|20代若手(第二新卒/既卒/フリーター)のキャリア支援11年目 (@kawabata_career) May 12, 2021
もちろん、退職は法で認められた労働者の権利ですから、就業規則で縛れるものではありません。
ただ、就業規則を盾にして、
うちは、退職代行の業者とはいっさい話をしない!
とやり取りすら拒否してくる可能性もあります。
このような会社を相手にする場合は、法的な根拠にもとづいて代理人として対応できる、弁護士に退職代行を依頼していないと、スムーズに退職することは困難でしょう。
退職代行から連絡した後も、会社から直接連絡がくる
退職代行を利用すると、代行業者は会社に対して、
何かあれば本人ではなく、私どもに連絡してください
このように話してくれます。
しかし、会社側がその要望に応じずに、
何度も電話がかかってくるんだけど…
上司が自宅まで押しかけてきて怖い…
このようなケースがあるのも事実です。
連絡が来ても無視をすれば問題ありませんが、精神的に苦痛を感じる方もいるでしょう。
退職後に必要な書類を送ってもらえない
源泉徴収票や離職票などは、退職した後に必要となる書類なのに、
会社が送ってこないんだけど…
このような対応をされて、やきもきするケースもあります。
書類が送られてこないと、転職に影響を及ぼすことも考えられるため、会社側に催促をしなければなりません。
退職代行に伝えれば催促してくれますが、会社が応じてくれずにトラブルになる場合もあるのです。
退職代行を利用することに問題はない
会社によっては、
退職代行を利用するなんてありえない!
退職代行を使う奴なんてクズだ!
このような先入観で対応してくるかもしれませんが、退職代行を利用することに何ら問題はありません。
- 退職は労働者の権利だから
- 会社側に問題があるケースが多い
- 退職代行を使うことに法的な問題はない
- いまでは幅広い世代に使われている
- メンタルの強さや性格は人によって違う
- 自分に合わない環境に居続けることは、デメリットのほうが大きい
- 仕事のストレスを限界まで溜め込むのは危険
そもそも、退職は法律で認められている労働者の権利です。
ということが、民法第627条で定められています。
民法第627条
出典:Wikibooks
1.当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
ですから、
会社を辞めたい…
とあなたが思ったのなら、「いつでも辞められる」というのが、本来のあるべき姿です。
しかし実際には、何らかの事情で「退職」する権利が阻害されているからこそ、退職代行に依頼しているわけであり、
「ありえない」のは退職代行を使う人ではなく、退職を阻害する人たちである
といっても過言ではないでしょう。
退職代行サービスを使うことに、法的な問題はありません。
会社を退職したいと思っているにもかかわらず、
- 何らかの事情で退職を直接伝えられない
- 辞めたいと伝えても聞き入れてもらえない
こういった状況にあるのなら、遠慮せずに退職代行を使うべきです。
退職者側の問題でトラブルになる事例もある
退職代行を依頼するにしても、依頼する側の問題でトラブルが起きたり、退職に失敗したりするケースもあります。
ご自身に当てはまるケースがないか、確認しておきましょう。
契約社員や派遣社員などは、即退職できない場合がある
契約社員や派遣社員など、期間の定めがある雇用の場合は、「申し出れば2週間で辞められる」という民法627条の適用外です。
ただし、民法628条において、
とされています。
(やむを得ない事由による雇用の解除)
第628条
出典:民法第628条|Wikibooks
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
つまり、期間の定めがある働き方をしている場合は、ただ単に「申し出れば退職できる」というわけではありません。
会社側にやむを得ない事由であることを説明し、
それはやむを得ない理由ですね…
と理解してもらう必要があるのです。
一方的な通告だけでは、会社側の反発を招いてしまい、損害賠償請求などに発展する可能性もあります。
万一のトラブルを避けるためにも、ご自身のケースで問題なく退職できるかどうかを、事前に退職代行業者へ確認しておくようにしましょう。
公務員や自衛官の退職は、弁護士以外では対応できない
国家公務員や地方公務員、自衛官の退職については、民法ではなく以下の法律で規定されています。
公務員の退職では、民法のように「申し出れば2週間で辞められる」というわけではありません。
それぞれの法規定に則って、退職手続きを進める必要があるのです。
また、公務員は労働組合法の適用外なので、労働組合型の退職代行を利用しても交渉ができません。
公務員や自衛官の方が退職代行を利用する場合は、弁護士が運営するサービスを利用しないと、トラブルになる可能性が高いでしょう。
会社と金銭的なトラブルがあると、スムーズに退職できない
退職する際に、
- 会社から借金をしている
- 会社のお金を横領している
上記のような、金銭面で問題を抱えている場合には、トラブルに発展する可能性が高いです。
退職代行業者に相談しても、サービスの利用を断られてしまうこともあるでしょう。
第三者が間に入ることで、事態が余計にややこしくなってしまい、大きなトラブルになりかねません。
金銭面での問題をクリアにしてから退職代行を利用するか、弁護士の運営する退職代行サービスに相談することをおすすめします。
無用なトラブルを避けよう! 失敗しない退職代行業者の選び方
退職代行業者の数は年々増加傾向にあり、現在では100社以上あるともいわれています。
その中から、自分に合った退職代行業者を選ぶためには、どのような点に注意するべきなのでしょうか?
ここでは、退職代行で失敗やトラブルを避けるために、代行業者の選びで押さえておくべきポイントについて解説します。
弁護士か労働組合が運営する退職代行サービスを選ぶ
退職代行サービスの業者は以下の3つのタイプに分かれており、運営元によって「業者側でできること」は大きく変わります。
- 民間企業:
退職の意思を代理で伝達することがメイン。会社とのやり取りを代行してもらえるが、交渉ごとが発生すると対応してもらえない - 労働組合:
組合への加入手続きが別途必要になるが、退職意思の代理伝達はもちろん、団体交渉権があるので会社との交渉ごとにも対応してもらえる。トラブルで訴訟まで発展した場合は対応できない - 弁護士:
法的な代理人として、退職手続きや交渉・請求などすべて代行してもらえる。万一の訴訟対応もOK。ただし、料金が他よりも高い
対応力で選ぶなら、弁護士運営の退職代行がベスト
弁護士が運営しているサービスであれば、非弁行為の心配をする必要もありません。
法的な代理人として、安心して退職手続きを任せられるでしょう。
企業から損害賠償請求や懲戒解雇などを求められた場合でも、法的な根拠にもとづいて、迅速に対処してもらえるはずです。
ただし、そのぶん費用が割高になってしまうデメリットがあります。
コスパ重視で選ぶなら、労働組合が運営する代行業者もあり
コスト的な面を考慮して、弁護士以外のサービスを検討するなら、労働組合が運営する退職代行を選びましょう。
労働組合には、法で認められた団体交渉権があります。
労働組合は「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」、すなわち、労働者が団結して、賃金や労働時間などの労働条件の改善を図るためにつくる団体です。
日本国憲法第28条では、
出典:厚生労働省ホームページ
1. 労働者が労働組合を結成する権利(団結権)
2. 労働者が使用者(会社)と団体交渉する権利(団体交渉権)
3. 労働者が要求実現のために団体で行動する権利(団体行動権(争議権))
の労働三権を保障しています。
有給休暇や残業代の請求など、企業側と退職に関する交渉をしても、非弁行為に該当する可能性が少なくなります。
ただし、労働組合は法律に関する専門家ではありませんので、
- 会社側に損害賠償請求を起こされる
- 交渉が決裂して訴訟に発展する
上記のようなケースでは対応できません。
民間企業の退職代行は、トラブル時のリスクがある
民間企業の運営するサービスでは、会社側と何かトラブルになったときに、
私どもでは対応できません…
と言われてしまうと、あなた自身が会社へ出社するなどして、自分で対応するしかありません。
無用なトラブルを避けるためにも、可能であれば弁護士の退職代行を選ぶか、コスパ重視でも労働組合が運営するサービスを選びましょう。
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運営元や顧問弁護士の情報を確認する
サービスの提供者がどのような体制で運営しているのか、事前に確認しておきましょう。
退職代行は、とくに許認可も必要なくサービスを開始できますので、
運営元が信用できる存在か?
ということは重要です。
運営元のホームページはあるか、実在する会社かどうかを確認しておけば、悪徳業者に引っかかる可能性は低くなります。
また、弁護士以外の退職代行を選ぶ場合は、顧問弁護士がいる退職代行業者かどうかを確認しておきましょう。
万が一、会社から理不尽な要求があった場合でも、法的な観点で主張の正当性を判断してもらうことができます。
即日対応してくれるかどうか?
とにかく早く退職したい…
という場合には、「即日対応」してくれる業者を選びましょう。
対応の早い業者であれば、土日や祝日も関係なく相談を受け付けており、すぐに会社へ退職の通知をしてくれることもあります。
基本的には、通知をしてから2週間で会社を退職できます。
有給休暇があれば、通知をしたその日から、会社に行かずに退職手続きを進めることも可能です。
体調を崩してしまった…
出社するのが精神的に辛い…
といった事情で、これ以上の勤務が難しいのであれば、即日対応してくれる業者を選びましょう。
サービスの対応範囲と料金を確認する
退職代行業者によって、サービスの対応範囲は異なります。
上司が認めないだけで、会社に退職の話が通れば問題なさそうなんだけどな…
このような状況であれば、最低限の手続きをしてくれる、民間企業の退職代行でも問題ないかもしれません。
しかし、
会社自体がブラックだし、何をしてくるかわからない…
ということであれば、訴訟対応までしてもらえる弁護士に依頼しておくほうが無難でしょう。
重要なのは、
自分自身のニーズに合ったサービスを選ぶ
ということです。
そして希望するサービスに対して、どのくらいの料金がかかるかを確認しておきましょう。
口コミや評判を確認しておく
退職代行業者に十分な実績やスキルがなければ、退職に失敗する可能性が高まります。
実際にサービスを利用した人たちのリアルな声を参考にして、サービスの満足度や評判を確認しておきましょう。
退職代行を使ってみた人たちの声については、以下の記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
複数の業者を比較して決める
退職代行の料金は、2~5万円程度が相場ではあるものの、業者によって料金設定はさまざまです。
単純に価格だけを比較して代行業者を選んでしまうと、
希望するサービスが受けられない…
という可能性があります。
正式に申し込む前に、無料相談を受け付けている業者が多いので、
- 追加料金が発生するのか?
- どこまで代行してくれるのか?
上記などについて、複数の業者に問い合わせてみたうえで、自分のニーズに合う業者を見極めましょう。
退職代行を利用する流れと注意点
ここでは、退職代行に依頼した場合の利用の流れと、利用時に注意しておきたいことを解説します。
理想の退職を実現するためにも、しっかり押さえておきましょう。
1.退職代行サービスへ相談する
まずは、退職代行業者へ相談することから始まります。
相談の段階では無料で対応してくれますので、いくつかのサービスに相談してみましょう。
質問への対応の質やコストパフォーマンスなどを確認してから、
自分の要望に応えてくれる業者かな?
という観点で見定めて、正式申込みする業者を決定します。
なお、おもな相談方法は以下の3つです。
- メール(問い合わせフォーム)
- LINE
- 電話
自分が今どんな状況なのかを詳しく伝えて、退職が可能か相談してみましょう。
やり取りをしながら確認を進めたり、時間を調整して別途で打ち合わせを行うなど、各社によって対応に違いがあります。
代行業者から聞かれることは、おもに以下のような内容です。
- 勤務先の会社名、住所、電話番号、代表者名
- 勤務先での雇用形態、役職
- 入社年月日
- 退職希望日
- 会社から貸与品があるか?
- 会社に私物を置いているか?
- 雇用契約書の有無
- 有給休暇の有無、有休消化を希望するか?
- 未払い給与・残業代の有無
- 退職金の有無
注意点としては、
退職代行業者には、現状をありのまま伝える
ということです。
もし誤った内容を伝えたり、嘘をついたりすると、会社と退職交渉をする際に齟齬が生じてしまい、トラブルを招きかねません。
退職したい理由や会社の状況などを事前に整理しておき、退職代行業者に正しく伝えるようにしましょう。
2.依頼先を決定して、契約を結んで料金を支払う
依頼する退職代行サービスを決めたら、正式な契約を結んで料金を支払います。
弁護士に依頼する場合は、書面での契約が定められているため、後日送られてくる書類への署名と捺印が必要です。
代金の支払いについては、
- 現金支払い(銀行振込)
- クレジットカード払い
上記のどちらかというサービスが多いですが、弁護士の退職代行の場合は、「現金振込みのみ」という場合もあります。
3.退職代行業者が会社に退職の連絡を入れる
退職代行業者との契約が済んだら、事前に打ち合わせた希望内容にもとづいて、代行業者が会社に退職の連絡をしてくれます。
ただ、退職理由や退職希望時期などを伝えて、会社に退職の意思を伝達した際に、
本人と直接話がしたいのですが…
という要望を会社側が出してくるケースがあります。
しかしこの場合でも、会社からの電話に出る必要はありません。
あくまでも、退職手続きに関する会社とのやりとりは、すべて退職代行業者がおこなってくれます。
ただし、弁護士以外の退職代行では、本人しかできない手続きもあります。
たとえば、会社に提出する退職届については、自身で作成して郵送しなければなりません。
その点、弁護士に退職代行を依頼している場合は、代理人として退職通知を会社に郵送してくれます。
法的な代理人として、すべての手続きをお任せできる
というのが、弁護士に依頼するメリットといえるでしょう。
4.退職が承諾された後は、残務処理をおこなう
会社側が退職を承諾して退職日が決定すると、
- 業務の引き継ぎをどうするか?
- 会社からの貸与品の返却をどうするか?
- 会社に置いている私物をどうするか?
といった内容について、会社と調整をおこなって残務処理を進めます。
その間のすべてのやり取りは、代行業者が自身の意向を会社側へ伝達してくれるので、直接電話をしたり、出社したりする必要はありません。
ただし、なるべくスムーズに退職するためにも、代行業者に任せきりにするのではなく、
自分でできることは、あらかじめ対応しておく
ということが重要です。
会社のロッカーや机の中を整理しておけば、貸与物の返却で揉めることはありません。
引き継ぎの資料を作っておけば、業務に大きな混乱を招かずに済みますし、損害賠償請求や懲戒解雇などのトラブルになるリスクも少なくなるでしょう。
退職手続きは会社側でも並行して進められ、
- 離職票
- 雇用保険被保険者証
上記など、退職後に必要となる書類を受け取ります。
必要書類は郵送で自宅に送るように、退職代行業者が伝えてくれますから、会社に行って手続きをおこなう必要はありません。
退職代行を使うことで、トラブルを回避できた筆者の体験談
退職代行を利用すると、不要なトラブルや手間を避けて、スムーズに退職することが可能です。
ここでは、筆者が実際に退職代行を利用した際の体験談をご紹介します。
退職代行を利用するまでの経緯
筆者はある会社で、5年以上管理職として働いていたのですが、待遇面や仕事内容に不満があり、転職することを決意しました。
そして無事に転職先が決まり、
退職したいのですが…
と上司に伝えたところ、再三の引き留めにあったのです。
お世話になった会社だったので、
できれば円満に退社したい…
このように考えていましたが、なんど話しても、上司からの承諾が得られませんでした。
当初は、
いま抜けられたら困るんだよ…
という程度の引き留めだったのですが、最終的には人間性を非難されるほど、引き留め交渉がエスカレートしていったのです…
筆者は、精神的にも耐えがたくなってしまい、退職代行を利用することを決めました。
弁護士の退職代行に申し込む
いろいろ検討した結果、筆者は弁護士法人が運営する退職代行サービスに依頼しました。
ここまでの経緯を考えると、損害賠償請求などのトラブルも考えられましたし、
非弁行為なので対応できません…
このようなことを言われては困ると思ったからです。
事務所まで訪問して、面談をする必要があったため、
ちょっと手間だな…
とは感じたものの、弁護士事務所での打ち合わせは30分ほどで終了。
翌日の朝一番に会社へ連絡してもらいました。
その後は、会社と直接のやり取りをすることはなく、
- 退職日の調整
- 有給休暇消化の交渉
上記などを、すべてお任せすることができたので有り難かったです。
退職書類のやり取りや貸与物の返却なども、弁護士さんを通しておこなえたので安心でした。
じつは会社からは、何度も直接の電話があったり、自宅へ訪問されるなどあったのですが、
本人ではなく、代理人である法律事務所を通してください
と弁護士さんから話していただくことで、会社からの連絡は来なくなりました。
退職が完了したあとは、会社から連絡が来ることもなく、トラブルも今のところ一切ありません。
退職代行を使ってみた感想は?
実際に退職代行を利用してみて感じたことは、
思っていた以上に、あっさり辞められた
ということですね。
対応の早さにも驚きましたし、
もう会社に行きたくない…
と思ったその日に、すぐ退職手続きを始められるのは大きなメリットだと感じています。
退職代行業者が会社に連絡をしてからは、
あれほど執拗な引き留めがあったのに、こんなリあっさり進むなんて…
このように感じてしまうほど、スムーズに手続きが進み、とても安心できました。
退職代行を利用する前は、ストレスで体調が悪化するほど追い込まれていたのですが、退職した後はすっかり回復。
もっと早くに使っておくべきだったな…
と後悔しているくらいです。
退職代行を実際に利用した際の流れ、使った後はどうなるのかについては、以下の記事で実体験をまとめています。
詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
まとめ:退職代行で失敗しないためには、業者選びが重要!
今回は、退職代行を利用した際によくあるトラブルや、その原因についてお話ししてきました。
退職代行を利用する際に気をつけたい、一番のリスクは、
依頼する退職代行業者選びを間違える
ということです。
とくに、非弁行為で会社側と交渉できない業者を利用した場合は、退職手続きを進めるうえで不利になってしまう可能性があります。
価格の安さだけを重視して、サービスの質が悪い業者を選んでしまったために、
対応もイマイチだし、トラブルばっかりなんだけど…
という事態におちいって、退職に失敗しては意味がありません。
失敗を避けるためにも、弁護士か労働組合が運営していて、十分に実績のある退職代行業者を利用しましょう。
万が一、会社側とトラブルになった場合でも、適切な対応をしてもらえます。
退職代行業者は数多くあり、サービス内容や料金設定は業者によってさまざまです。
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